推しが性加害で逮捕された。私は、私たちは、どうすればいいんだろう。

あるK-POPスターの熱狂的ファンだったオ・セヨンは、「推し」に認知されテレビ共演もした「成功したオタク」だった。ある⽇、推しが性加害で逮捕されるまでは。突然「犯罪者のファン」になってしまった彼⼥はひどく混乱した。受け⼊れ難いその現実に苦悩し、様々な感情が⼊り乱れ葛藤した。そして、同じような経験をした友⼈たちのことを思った。

信頼し、応援していたからこそ許せないという⼈もいれば、最後まで寄り添うべきだと⾔う⼈もいる。ファンであり続けることができるのか。いや、ファンを辞めるべきか。彼を推していた私も加害者なのではないか。かつて、彼を思って過ごした幸せな時間まで否定しなくてはならないのか。

「推し活」が⼈⽣の全てだったオ・セヨン監督が過去を振り返り傷を直視すると同時に、様々な⽴場にあるファンの声を直接聞き、その社会的意味を記録する。「成功したオタク」とは果たして何なのか?その意味を新たに定義する、連帯と癒しのドキュメンタリー。

 

*成功したオタク:自分が好きな分野で成功している人物や、好きな歌手や俳優に会ったことのあるファンなどを意味する。原題の성덕(ソンドク)は“成功したオタク”の略語。

オフィシャルサイトはこちら

監督

オ・セヨン

スタッフ

2021 年/韓国/85 分/カラー/原題:성덕/英題:FANATIC